計測器のJCSS校正にはどのような方法があるのでしょうか

品質が高ければ多少お値段が高くても飛ぶように売れる

戦後から現在に至るまで日本の得意とするところは、原材料を輸入してそれを製品に加工し輸出するという加工貿易です。それができたのには理由があります。それは日本が原材料を輸入して、それを加工して、製品に大きな付加価値をつけて海外に輸出することができたからです。もしもその品質が悪かったとすればどうでしょうか。海外から製品を購入してくれる人達がいなくなるのではないでしょうか。その点日本の製品は完璧でした。その品質が高いのでお値段が多少高くても日本で作られた製品は海外で飛ぶように売れました。その一番顕著な例が自動車ではないでしょうか。6年前の政権交代前までは大きな円高でした。あのような円高の時代でも日本の自動車だけでは海外で飛ぶように売れていました。つまり一つだけ言えることは、製品の品質が高ければ多少お値段が高くても飛ぶように売れるということです。

標章の入った校正証明書を受け取る必要があります

日本では近年大幅な法律の改定がありました。生産工程で使われるような計測器については認定されたJCSS校正事業者から標章の入った校正証明書を受け取らなければならなくなったからです。JCSS校正の根幹を成すのはトレーサビリティーです。トレーサビリティーとは例えば製品が製造されたその時点にまで遡ってその製品の品質が確認できるようなシステムでなければなりません。このトレーサビリティーの考えはスイスのジュネーブに本部があるISO国際標準化機構の提唱する品質管理システムと一致しています。つまり日本のJCSSは、ISO国際標準化機構の成長する品質管理システムから導入されたということになります。計測器のJCSSにはいったいどのような方法があるのでしょうか。

重量を計測するものと温度を計測するものとでは

計測器のキャリブレーションは実に簡単です。まず国家が保有している標準器と照らし合わせるという作業があります。生産工程で使われるような計測器については、国家が保有している標準器と照らし合わせて、その精度のチェックをしなければなりません。注目すべき点が一つだけあります。それは国家が保有する標準器が示す値と、実際に使われている計器の間の誤差まで含めてチェックをするということです。つまりわかりやすく表現すれば、測定の誤差まで含めて計器の精度のチェックをするということになります。このチェックは誰でもできるというものでありません。然るべき法人から認定されたキャリブレーション業者のみがその作業にあたれるのです。チェックの方法についてはチェックされる計器により様々であることができます。重量を計測するものと温度を計測するものとでは、その方法は、おのずから異なってくるということになります。これは千差万別です。